プッチーニ好きする女

太田由希奈の怪我以前のジャンプってどんなんだったっけ?と『トゥーランドット』と『マダムバタフライ』を見返してみました。

トゥーランドット
http://www.youtube.com/watch?v=oHBucaualxM
マダムバタフライ
http://www.youtube.com/watch?v=T2gRkNuyIXQ

この2曲ってトリノオリンピックで日本代表の女子がそれぞれ使ってんですよね。彼女達がスケートの技術でもの凄く難しいものを入れまくっていたのは(滑りこなせていたかは別として)今見るとつくづくわかって、それに比べるとプログラム構成自体は見劣りするのかもしれないけど、プッチーニの描く女性像にピッタリハマってて、それは当時見ていた時より今強く思う。プッチーニトゥーランドット姫や蝶々さんはこういうキャラクターだったのだろうというのがわかる。私、プッチーニ、ベタであんまり好きじゃないけど、マリア・カラスより確実に太田由希奈の方が蝶々さんに近いのだろうなというのは、まあ誰でもわかるか。

四大陸選手権のも見返した。
SPのPicasso's Dance
http://www.youtube.com/watch?v=RmJVWt0KtL4
FSのダフニスとクロエ
http://www.youtube.com/watch?v=GHdlVBfrtcg

私、この時、四大陸選手権太田由希奈がとても見たくて、女子とアイスダンスだけでいいから見せろ見せろ男子なんかいらねえよ(そんなことやってるから高橋大輔の発見が大幅に遅れる)と騒いでたのを覚えてて、結果知って泣きそうになったんだったなあ。結局滑ってんの見たのかどうかよう覚えとらん。

『ダフニスとクロエ』といえばやっぱりフィギュアスケート的にはサラ・ヒューズソルトレイクということになるのかもしれませんけど、私はフィギュアスケートヲタであると共に元クラ吹きでもあるので、この曲はまずE♭Clが大変な曲という思い出し方をするのですが、私がE♭Clを試しに吹いてみた時、音程が狂いまくって自分でびっくりした、そういうB管吹きですけど、まあとにかくクラリネットは吹いていたからフィギュアスケート見ててもクラリネットの音があると反応するんですね。
『マダムバタフライ』でもそうなんだけど、由希奈の滑りにクラリネットの音が非常に合う。由希奈の滑りはどちらかというとフルート的な滑りだとずっと思っていたのに、ダフクロのE♭Clパートと太田由希奈がシンクロしてて驚いた。というか、この人はフルートとかクラリネットとかいうより、木管高音部パートの音と非常に相性がよろしいのだな、ピッコロとかE♭Clあたりの音とあの上半身の動きがマッチするのだな。

で、最初に戻るんですけど、太田由希奈さんは私がとても好きなスケーターなので、少しでも長く見ていたいから、アイスダンスに転向して宮本賢二さんと組みませんか、来シーズンからでいいから、と、やっぱり思った。シングルでも見たいけど、足に負担かかるよね、だったらその表現力を活かしてアイスダンスに転向しませんかと、だってもう6級までは持ってるんだよね、もしかしたら7級とってるのかもしれないけど、とりあえず6級まで持ってるのは知ってるからさ、私はフィギュアスケートの種目でもともと女子シングルとアイスダンスが好きな人間なので(今男子シングルをこんなに熱く追っている自分が信じられないくらい)、日本のアイスダンスのレベルをあげてくれませんか、あなたならできる、とシングルの隆盛を尻目に灯が消えかかってるアイスダンスの状況に右往左往しているアイスダンスファンは思う。安藤さんと比べられてジャンプはちょっと、と言われてたあの頃(比べる相手が凄すぎたというのもあるけど)と比べても、なんか、というか、ジャンプを見てて、「由希奈が飛べた!」って赤ん坊が歩いた、もしくはクララが立った、的な気分になってるというのは、アスリートに対しては失礼なもんだよなと。アイスダンスだったら彼女にもっと上のレベルで期待できそうな気がするんだ。