仔猫を殺す作家

今、話題になってるタヒチ在住の仔猫を殺す作家さんね、その行為を擁護する気はないです。いや去勢しとけよ、ってただ一言それだけです。
それより、この人にどうしてこれだけ皆さんこだわるのか、遠い南国の島に住んでいるたかが作家が仔猫を殺したくらいで大騒ぎしてるのか。それはこの人が作家だからなのだろうか。だとしたら、日本ほど小説家の地位を高く定めている国はない、という言葉を思い出して、作家なんて、なんとかと紙一重な存在であるんですから、新宿のデパートで店員の眼球にいきなり傘をぶっさす人と大差ない存在なのですから、「常識」や「モラル」を持ち出してくるのもなんというか、ずいぶんお高くみられているのだなあ、というか、そんな高尚なもんじゃねえだろもの書きなんて。小説を書くなんて野蛮な行為だよ。だいたいにおいて「何かを殺す」のが小説の醍醐味だろうよ。それが観念か生命かはさておき、少なくとも私は「何も殺さない」小説より「何かを殺す」小説の方が面白い。実生活で本当に生き物を殺した文章に触れるのはあんまり気分のよいものではないけどさ、直木賞もらえるほどの作家なんだから、どっかおかしいくらいじゃないとこの業界もちんまりまとまってつまらん。小市民的作家にはうんざりしてるので、猫殺し作家本人には関わりたくないですが、女子大生作家なんかをちやほやしている文壇重鎮やその取り巻きに比べれば爽快な存在ではあります。
坂東眞砂子笙野頼子に対談というか喧嘩させたらいいのに。坂東眞砂子笙野頼子も猫を巡っては私から見ると同等のいっちゃってる人だ。「普通」に馴染めないから作家になってんじゃないか、なんで「普通」のモラルを求めるんだろう。作家に「普通の人」を求められたら、私はどこにいっていいのかまたわからなくなる。

そもそも、仔猫が殺されたくらいでギャーギャー言ってる人が、戦争賛美というか、改憲ね、「普通の国」とかいうキャッチフレーズがつくアレね、それは賛成とか言い出すのがわからん。猫殺すより人殺す方が軽いのかお前等は。戦争OKってことは実生活で人殺しを容認するってことだ。人殺しがOKな状態の場所では猫殺しなんてそりゃもう塵芥のようなもんだ。近場で飢えてたりなんだりで大変なことになってる国の子供を日常的に見捨てている人達が遥か遠くの南国で作家が猫を殺すことについては声高に糾弾しているのは、率直にお前等バランスが悪いと言わせてもらう。

イスラエルレバノンの間で起こっていることについて、私はわからないなりに考えているのですけど、猫殺しの作家叩いてる暇あったらお前等も一緒に考えましょうよと。

http://www.uruknet.info/?p=m24753&l=i&size=1&hd=0

Dear Lebanese/Palestinian/Arab/Muslim/Christians - Kids,
Die with love.
Yours,
Israeli Kids

こんなこと爆弾に書くのも子供なら、それを受け取るのも子供だ。スライドショーになってる受け取った子供達の様々な姿から目を逸らしてはいけないと私は思う。
子供達のメッセージのやりとりがこんなことになってる、そっちの方が南の島で自分の飼い猫の産んだ仔猫を崖に突き落とす作家についてより遥かに重く考えるべき事実ではないですか。