コードネームはステップからのトリプルアクセル

真央さんのインタビューを見てましたら、顔つきがすっかり去年の安藤さんというか、いわゆる「気づいてしまった女の子」の顔で、これからもっと苦労するんだろうなあと思いました。
男の人は女の子がああいう顔をし出すと、その子の抱える暗い部分が理解不能になるのかなと『セクシーボイスアンドロボ』が永らく中断してることに思いを馳せてしまいました。つうか再開すんのかねあれ。


セクシーボイスアンドロボ 2 (2)

セクシーボイスアンドロボ 2 (2)

黒田硫黄の周りには、ああいう経験を積んだ女性がいないのだろうな、ともなんとなく思います。だって別に積まなくていい経験だしなあ。
ただ「気づいてしまった女の子」という道を私はかつて通った人間なので、そういう時期に差し掛かってる女の子を見ると大変になんとかしてあげたくなって困る。あの不安定な顔に弱いのです。だから、去年の安藤さんもとにかくかばいたかった。真央さんもこれから色々と叩かれてしまいそうで心配です。
「気づいてしまった女の子」と書いてるけど、多分、本人はその自覚がない。自覚がないというか必死に自覚しないように目をそらす。だから余計つらい。そういう時期に頼れる大人が近くにいてあげて欲しいなと思う。
今、自殺してる女の子達も、多くは自覚がない「気づいてしまった女の子」である気がします。
男の子のつらさは私はわからないのでそれは他の人に任せますが、あの苦しさって、それを受け止めてくれる人がいるかどうかで変わるよなと。
混乱と不安の渦に飲み込まれている真央さんの顔がどうしてもこびりついて離れないです。女の子はいつだって暴力的に自分の意志とは無関係に変わっていく身体に適応しなきゃいけなく、それだけで精一杯だっつうのにねえ。

松岡修造と黒田硫黄って実は似たタイプの人間なのかなあ、それとも一般的な男の人がああいうもんなのかなあ。
最近、理想の男性のタイプを聞かれると「孤独を知っていてそれとの付き合い方もわかってる包容力のある人」という答えになってしまうのですけど、理想の男性というより自分がこうなりたいってことなんだろうなあ。男性女性の区別なく人間としてこういう人になりたいし、こういう人と一緒にいたいんだろうなと。
孤独な人はいっぱいいるけど、うまく付き合ってる人って少ないと思う。私は孤独を知らない人と一緒にいると疲れるし、いい年して「孤独な自分」に甘える人にもうんざりだ。自分の引き受けている分の孤独を過大評価も過小評価もしないで、ちょうどいい分量で持ち運べる人になりたいなあと最近強く思う。