こたえあわせはあとでやる

ロシアのトイレ事情をこの前ここで紹介した本で読んだのです。
引用してみますよ。

「(前略)先生の話して聞かせてくれた悲劇の次第はこうだ。先生は宿の便所に行った。そうそう、諸君は、ロシアの、しかも田舎の便所の空恐ろしいまでの汚さをご存知ないだろうねえ」
 そう言って、ロストロポービッチは、得意気にわたしたち日本人一同を見やった。
「いかなる言葉、いかなるメロディーを駆使しても、あのすさまじい汚さを表現し、伝えることは不可能だろうなあ」
 とひとりうっとりと悦に入っている。その場に居合わせた五〜六人の日本人のなかで、職業柄もっともロシアを知るわたしの脳裏にも、今まで出くわした様々なロシアの便所がちらついた。田舎ではなく、ロシア第二の都、サンクト・ペテルブルグのエルミタージュ美術館のトイレでさえ、便意そのものが雲散霧消してしまうほど迫力のある汚さだった。もちろん今見てきたばかりのはずの世界の至宝と賞嘆される名画の数々のイメージも吹っ飛んでしまった。エルミタージュというと、レンブラントでも、印象派でもマチスでもなく、条件反射的にあのものすごいトイレの残像が甦るほどだ。(後略)
米原万里『ロシアは今日も荒れ模様』〜第一章 酒を飲むにもほどがある〜より

で、ここで言われてる「先生」というのがショスタコービッチで彼が便所事情で難儀し、結局、消毒とか言って下半身にウォッカ塗りたくって大炎上、という話なんだけど、すっごい面白かったんだけど、今読むと別の趣が。来年のプログラムで日本勢誰かショスタコ使っちゃえ。モロプロの人なんか特にオススメ。タコ5の4楽章でレベル4GOE+3のステップ踏んで見返しちゃれ。レニングラードってそのものズバリの曲もあるけどな。
とりあえずロシアのウォッカ最強。なんかあったらウォッカ使え。今書いても遅いけど。そんで、私はアトピー持ちだからウォッカ塗ったくったら確実に因幡の白兎状態になります。だから私はやんない。やりたくないからロシアにはできるだけ行かないようにする。

そういえば、武田百合子のロシア旅行記(当時はソ連)でもトイレの描写あった気がするなあ。これを機に読んでみたい人いたらおすすめ。武田百合子さんの文章大好き。


犬が星見た?ロシア旅行

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