もう抽象的なテーマでいいよ

色々整理してたら05JICの記録がひょっこり出てきたよ。放送見ながら書き付けてた私の感想も出てきたよ。
懐かしくなってきたから一部はっとこ。

2005年10月01日
高橋大輔が勝負に出てきおった! 勝負曲、ラフマのピアコン2がフリーの曲だよ!しかもかなり滑り込んでる!
教育テレビの芸術劇場でのだめ特集の時に、森田美由紀がラフマのピアコン2ききながら、これを千秋くんが弾いたんだなあ、と思いながら聴いてみますよねえ、と言ってて、ふぇー、と思ったんだった。あの人は、ワールドカップの時はアズーリ推しだったりするので、男の趣味が垣間見えると、うん、そうか、と思う。
・本田フリーはプッチーニのトスカとこれまた勝負曲なのに、どうものりきれてないなあ。トスカはスルツカヤのトスカが私は一番印象に強いなあ。
ジェフリー・バトルグレン・グールドへのトリビューンって。 あー、これは、曲の方が気になる。グレン・グールドって滑りにくくないのかしら。
・ラ・ストラーダ、ってフェリーニの『道』??? この曲聴いたことあんだけど、恩田フリー。
・安藤フリーが『マイファニーバレンタイン』!!!! しかも初っ端にビ−ルマンスピン!!!!! すげえ勝負かけてきた。この人はポストクワンになるんじゃないか。ストロングスタイルで真っ向勝負。

えらい昔な気分だけど、まだ1年半も経ってない話。森田アナの話を書いてるのは、はっきりと予防線ですね、落ちないように。滑り自体への感想が書けなかった。そんで、この時の初お披露目のラフマのピアコン見たらやっぱり今でも言葉が出なかった。笑顔で滑ってるんだもの。
そうだったそうだった、私、それまでこの人が苦しそうに滑ってるのしか見た事なくて、こんなにいい笑顔で滑る事ができる人だったのか、ってそのディープエッジと曲との調和と共にびっくりして、だってタラソワさんちのプロってディープエッジを味わう暇なかったし、苦しそうだったし。
やっぱり初見で惹き付けられたこの時のラフマのピアコンが05-06シーズンの中で一番好きだわ。
順番が逆になるんだけども、06全日本オペラ座のSlStに入る前に私の席からオーロラビジョンに映った彼のアップが目に入ってさ、その時笑っててさ、「この人笑ってるよ…」ってそれしかあのSlStを目の前で見てる時の感想がないんだよね。その笑顔と05JICの笑顔って同じだったわ。私はつまるところ、彼のそういう笑顔を見たいんだと思ったわ。
ラフマのピアコンはさ、あそこで笑っててもいいんだけどさ、オペラ座はあそこで笑ってるとあのシーンの描写ではなくなってしまうからさ、私は彼のスケーティング中の笑顔が見たいわけで、ファントムとかそういうのになりきってるかどうかは二の次で、でも、総合芸術として考えるとそういうわけにもいかないじゃん?だったらそんな堅苦しいテーマとりはらっちゃえよ、と思った。村主さん的な「光と陰」とか「祈り」とかそういうのでいいよもう。何かの舞台や映画の音楽を使うのは、滑ってる人も見てる人も感情移入しやすいから設定するんだろうけど、彼の表現に関してはそれが足かせになってしまっているから、そういうのいらんわ。コンテンポラリーでやってもらっていいよ。ボレロとかほんとあんくらい解釈に自由度あるもんだけでいいよ。
というか、オペラ座のコッテコテな設定がやっぱり私向いてないんだわ、ラフマのピアコンの滑りみたらオペラ座の紋切り型のお話が不自由でしょうがないもの。本人の滑りの完成度の問題とかじゃなくて、むしろ、私、高橋大輔が滑るオペラ座だからなんとか見ていけるってところあるわ。音源安っぽくないし。

前に友達と話してて、母親の趣味が年をとるに連れてどんどん面白くなってくとネタ出し合った流れでどこまでだったら付き添っていけるかな、と考えたんですけど
舞台の冬のソナタ○(だってもはや原型とどめてないのにどこまでいくのか恐いもの見たさで)
ものまねパブ○(いったいそこで何が行われてるのか)
新宿コマ劇場○(ハレの場の狂い方は興味がある)
宝塚○(人生経験として)
四季×(さすがにここまでくると面白がれません勘弁して下さい)
という結論になりまして、私、ほんと、ダメなんですよ、劇団四季ソフィア・コッポラの『マリー・アントワネット』のあの出来ですらそれなりに擁護してる人間なので、価値観の違いはわかってほしいし、お互いに尊重したいけど、おしつけられると鳥肌立つんだよね、高校時代に四季のファンの人がいて、その様子を見てた気持ちを思い出したんだけども、巻き込まれそうになった時にブチ切れたんだわ。

だから、私はあなた方にソフィア・コッポラを押し付けないので、あなた方も劇団四季を私に押し付けないで下さい、という、大人のマナーについての要望でした。下手に近付いて口汚くののしり合ったりするのお互い嫌だよね?

多分、私は、バレエ音楽でその登場人物になりきるのはOK、オペラはものにより微妙(カルメンはアリだろうきっと)、ミュージカルはフォッシー絡みまで、が許容範囲なのだと思う。