ラッパー≠ギャングスター

福島のサロメ少年がネカフェで見てたラップものDVDって、報道されていたトーンから洋物ラッパーなんてアメリカのスチャダラことビースティ・ボーイズくらいしかよく知らない私にはわからないハーコーなもんなんだろうなあと思ってたらそのビースティだったと。
ラップをよく知らない人がラップと聞いて思い描くのは多分エミネム的なものだと思うんだけど、ビースティ・ボーイズって有色人種でもなければホワイトトラッシュでもない、バカ男子がそのまま成長してひたすらバカやりつづけているおっさんたちじゃん。日本だとみうらじゅんとかにスタンスが近い、タモリ倶楽部に出てそうなおっさんらじゃん。
だって見てたのってファンが撮ったドキュメンタリー映画(ソース、病院待合室で読んだ週刊誌)って書いてたからさあ「ビースティ・ボーイズ 撮られっぱなし天国」でしょ。この邦題から内容推して知るべしつうなあ。マリリン・マンソンとかビースティ・ボーイズに触れるって高校男子としては普通なんじゃねえの?サンプル10年くらい前のうちの弟だけど。だからむしろ今の子の感覚じゃないかもしれないけど。

何かのせいにして必死に自分から遠ざける「良識的な人々」のその態度がいつも気に食わない。こんなだらけたもん見て人殺しに掻き立てられるわけねえよ。ポテチ食ってコーラ流し込んでゲップでみんなにセイハローつうゆるいグルーヴのものを団塊フォーク世代におけるプロテストソング感覚で解釈されても困るよねえ。こんなローファイグルーヴはこれからなかなか味わえないだろうから最後にこれをチョイスしたっつうのは気分的にわからなくもない。全然理解不能じゃない。
なぜこういう不可解な事件が起こるのでしょうともっともらしく言う、そういうわかりやすさを簡単に求める大人がいけないんだと私は思う。世の中そんなに簡単じゃないのに無理やり簡単なものだと錯覚させたがるからひしゃげちゃうところはとことんひしゃげちゃうんだと思う。