ただの咳です

というか、他人にはうつりません、なぜならこの前病院で咳が止まらないといってみてもらったら「アレルギー性のぜんそくじゃね?」と言われたからです。その時点では肺結核が騒がれており、あるニュースを境に周囲の人々の扱いが心配から厄介者へとかわりました。そして今、どこをどうやっても今のところ私が発症するはずはないことでまた切ない感じの扱いへかわりつつあるので、とりあえずこれはぜんそくということでご理解ください、つうかぜんそくだって大事ですよ、今まで各種アレルギーを取り揃えていてもぜんそくだけはないのが唯一のよすがだったのに。

そんな私の健康状態定例報告でした。

うれしいのはタバコを「嫌い」という理由ではなく「ぜんそく」という理由で周囲で吸うなと言えることです。ぜんそくは説得力があるよね。酒もタバコもカフェインも肉も全部体質的にダメとなると全くもっていらない人付き合いから解放されてらくちんです。居酒屋とか無理。絶対無理。ちなみに私は酒が一滴も飲めないので誰よりも酔っぱらうのがはやい。一部のアルコール分解酵素持ってない人以外には理解できないだろうからもうちょっと詳しく説明すると、周囲で乾杯のために最初の一杯のアルコールが準備されている間にそこから揮発するアルコールを鼻孔などでキャッチし、まだ誰も飲んでいないうちに酒が体に回りテンション高くなってる(とくに私の場合ワインが近くにあるとものすごくはやく回る)、ということです。この下戸のいってる意味わかる?コストパフォーマンスいいんだか悪いんだかわからない下戸のいってることきっとわかんない人がいっぱいだと思うけど、周囲の無理解にはなれているから別にいい。ただ言いたかっただけだ。

中野さんの新プロ情報を見てオペラ座火の鳥って勝負モードだなあと思いつつ、これで美姫ちゃんの火の鳥消えたか、と思いつつ、ドムニナにハマる曲は美姫ちゃんにもハマると思ってるのでハチャトゥリアンくるかなあ、とかそういうことぼんやり考えてる時間があるの幸せですよねえ。私、いっつも、ソビエト3巨匠をソビエト3師匠とか頭の中で間違えちゃってどこの落語家だよ、と一人で恥ずかしくなるんだけど、プロコフィエフショスタコーヴィチハチャトゥリアン全部あの子ハマりそうなんだよなあ。
今季マスカレード・ワルツが浅田真央、ジゼルが安藤美姫と聞いた時、逆じゃないの…?と最初思った。プログラムとっかえた方がハマるプロじゃんかと。でも五輪前シーズンの冒険か、とその直後に理解したけど。
火の鳥が消えた今、一番気になるのはサロメカルメンの行方です。ヨナがどっち使うかなあ、ということです。クワンリスペクトでサロメなのかそれともカルメン勝負にくるか、そしてこの路線が安藤美姫とかぶりそうだなあとそこらへんの住み分けどうするんだろうなあとハラハラしてます。(年をとったので最近やっとR.シュトラウスチャイコフスキーのよさがわかるようになった、なのでそろそろ有力どころでサロメ見たい。)
私、ワールドのキム・ヨナ見てて、『あの頃の村主章枝の進化型だな』と一番強く感じて、苦手なジャンプも似てるし、身体の特徴とか音楽への取り組み方とか総合してなんかすごくそう思って、『あの頃の村主章枝』がワールドタイトルか五輪メダルホルダーになってたら今どうなってたのかな、とすごく思った。勝負の印象はそれに尽きた。あとローリープロのキム・ヨナが実はとても見たかったりするし、ウィルソンプロの浅田真央がとても見たかったりするけど無理なんだろうなあ。ほんとは個性にあった振付師逆だと思うんだよね。

なんとなく書きそびれてた個人的な音楽合わせのうまいと思う日本人個々の特徴。
小塚崇彦:リズムを数字に分解して即座に理解してる。それが顕著にTAKE5にはあらわれてた。ほんとに1,2,3,1,2って5拍子分解してとってたもんな。あれ多分無意識にできてる子なんだと思う。
浅田真央:主にメロディに乗るのがとてもうまい。なので基本的にはどんどんふわーっと上にあがっていく。その個性がマスカレード・ワルツだと奇妙な感じで味わい深かった。無意識に上へ上へといこうとする浅田真央本来の個性とうねりながら下降していくメロディへの同調と、音楽に合わないんだけど合ってるのが面白かった。ステップの時にバレエジャンプとまではいかないジャンプを入れるとそこだけ曲から完全に浮いて浅田真央本来の個性がカッと輝いてるのが面白かった。曲自体にマッチする選手は他にいると思うんだけど、マッチしないけどマッチしてるっていう状況を作り出すのは今の浅田真央しかいないと思う。
安藤美姫浅田真央とは逆にベースラインをとらえる能力が高いんだと思う。だから重厚な滑りで下に降りていくんだと思う。空軍と陸軍の違いというか、鳥と重戦車というか。騎馬民族系の音楽やってほしいな、となるとだったん人に行き着くんだけども。
高橋大輔:音楽自体の骨格を掴むのが非常に巧みです。スコア読み込まないと見えてこないようなことを聞いただけで動きにできちゃう。すごい本能だと思う。オーケストレーションに定評がある作曲家の交響曲とかきっと簡単に神髄にたどりつけちゃう。
鈴木明子:彼女は音楽自体に作曲家がこめた意図や雰囲気を掴むのが非常に巧い。高橋大輔が骨組み(内部)から肉付けして表現していってるものを鈴木明子は外側のオーラや雰囲気をパッとつかみとって、それから内部へどんどん切り込んで浸食していく形の表現なんじゃないかと思ってます。
以上、ショーなどのオープニング・エンディングなどで滑りなじんでいないものを見ていた時の感想。音感・リズム感がいいと言われている選手達・私が思っている選手達でも、それがどういいのかという音楽へのアプローチの仕方がけっこうみんな違って面白い。