幻のやればできる子

・折りにつけ「やればできる子」と言われているがそのできる子状態になかなか遭遇できなかった*1N響の「やればできる子」モードについに遭遇した。「やればできる子」ってレベルじゃなくて普通に魅力的な演奏でしたが、レーピンが登場してきた瞬間のN響オケメンのテンションのパァァってあがり方が素人かよ、いや素人以上だよ世界最高峰のバイオリニストと共演できるんだもんなそりゃテンションあがるしいつもみたいな弛緩しきったぬるいなめた演奏できねえよな、と理解したけど、理解しても期待していい子達ではないので生温く見守ろうとしていたらいきなり期待以上の演奏をされてちょっと意味がわからなかった。普通に録画したかった、仕事しながら外でちょくちょく見てたので非常に悔しいと思ったらやっぱりこういう演奏はBSで完全版放送するんですね。それまでに家のテレビの目処をつけなければならないけどBS見られる人録画環境ある人はほんとに録画した方がいいよ。ボレロN響とは思えないボレロだったよ。最後の方はダイナミックレンジの問題ってもう仕方ないから超お薦め神演奏とは言えないけど普通に良演奏。頭の中でギエムと安藤美姫が踊り出したら良演奏だから私基準で良演奏。
http://www.nhk.or.jp/nkyouhour/nso/index.html

2009年 7月24日(金) 10:00 〜 11:54 BS2 5.1 サラウンド
第1651回 N響定期公演 指揮: 準・メルクル
詳 細
1. バレエ組曲「三角帽子」 第2部   ( ファリャ作曲 )
2. スペイン交響曲 ニ短調 作品21 ( ラロ作曲 )
3. 「映像第3集」 から 「イベリア」   ( ドビュッシー作曲 )
4. ボレロ   ( ラヴェル作曲 )
バイオリン : ヴァディム・レーピン
管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : 準・メルクル
[ 収録: 2009年6月17日, サントリーホール / 6月B定期 ]

(2009年 7月19日(日) 06:00 〜 07:54にBShi)
大事なことだから貼っておいた。
・こういう演奏聴いて思うんだけど、ボレロって演奏するにしても踊るにしても本人の持ってる全ての癖がほんっと出ちゃうよね。日本人の節回しってやっぱり民謡とか演歌っぽくなっちゃうんだなあって、でもそれは否定するわけではなくただそういう個性であるということを改めて認識しただけのこと。
・それにしてもユリア・フィッシャーの代役でヴァディム・レーピンって意味わからないブッキング。上野水香が踊れなくなっちゃったからダメモトでシルヴィ・ギエムに声かけたらオッケーレベルの意味のわからなさなんじゃねえの?
・ザハール・ブロン先生門下は今面白すぎる。樫本大進ベルリンフィルコンマス就任って辻井さんなんちゃらコンクール優勝より全然ビッグニュースで本来騒がれることなんじゃないの?神尾真由子チャイコン10曲つまんで放送するよ番組もこの前BSでやってたのみてたんだけどすげかった。なんだあの「バカ姉弟」のおねいに通じる野生の伽羅の大木っぷり。

バカ姉弟(5) (KCデラックス)

バカ姉弟(5) (KCデラックス)

・私の考えるスイーツ(笑)村上春樹の新しいの読んでヤナーチェクのCDを辻井さんのCDと一緒にちょい自慢げに買っちゃう、で、ちょっとだけ見聞きしたフジ子・ヘミングとか五嶋龍とか草刈民代とか語っちゃっていっぱしの文化人気取る自分が好きになっちゃう人(多分うちの父親がこのクラスタ)。
・辻井さんは潰れないでほしいというか、きちんと音楽屋にのせられないで育ってほしいけどなんか難しそうだな。なんとかの一つ覚えでひどいラ・カンパネラ巡業するわあせdrftgyふじこlp;@:「」さんと共演とかやらされそう。
・メモ:フィガロジャポンにギエムインタビューのってるからチェックする。
madame FIGARO japon (フィガロ ジャポン) ―イギリス湖水地方の旅 完全保存版 2009年 7/20号 [雑誌]

madame FIGARO japon (フィガロ ジャポン) ―イギリス湖水地方の旅 完全保存版 2009年 7/20号 [雑誌]

・まさかこんなところで佐藤友紀の名前みるとはな…貼らないけどwebのどっかにある特集的なものみて色々納得した。そういう人なんだな、って。
・女ライターって文章力うんぬんより、ほんとミーハーで行動力あって前へ前へ精神で太鼓持ちできないとやってけないんだろうな…ムリだな、全部できない。「語るべきことが自分に何もない」ってのも重要だよね。何も無いから他人から話聞き出せるんだよね。
安藤美姫さんの弟さん顔出し解禁は弟さんが二十歳超えたとかそういうことなの?弟さんみて、かつて噂にされた中田英寿似のなんちゃらって血縁者じゃねえかよ、と思ったけどそこんとこどうなの?でもなんか似てるよね。
・安藤さんとこの喫茶店のサイトの写真でフレンチトーストがうまそうなんで是非行きたいんですがカフェインアレルギー、やや肉アレルギーでも大丈夫ですか?あんかけスパのウインナー抜きとか頼んだらやってくれるんだろうか。
・うちの弟あっせんでテレビを買った実家に問い合わせたら2ヵ月待ちだったと。その後弟に問い合わせたら社内で抽選とか。なんだか楽しそうだな!でも私選挙が始まったら政見放送コンプしたいんだ!価格.comより安いって言われたけどなんかもう色々悩む!都議選は断腸の思いでスルーしたとしてもきたるべき衆院選までにはなんとか!
・選挙の何が楽しいって大勢が決したあとにNHKあたりで日付またいだ時間くらいにやる候補者密着特集。選挙期間、ニュースで手を振ってるだけの映像とかさ、名前は出さないけど候補者いる、みたいな映像あるじゃない、あれ、全部開票終わった後にどういう選挙戦やってたか流すんだよね、それがすっごい面白い。人間ドラマとして面白いからみんなみるといい。
・2008で増殖したオバマニワカにこそ「ザ・ホワイトハウス」は見られるべきだと思うのだがNHKが放映権なんやかやのしがらみで冬ソナ買っちゃって手放したのは本当におしかったよね。とかいってシーズン6最終回だけ見られずいつになったら見れるのかわからない私が言うのもただの悔し紛れの負け惜しみだけどさ。でもあのドラマ展開って実はあの2008を経験したからこそわかりやすいってのがすごくあって、なぜなら基本政権内部からの視点だからメディアがどう伝えていたかっていうのはドラマでは省いてるんだよね。防衛省が舞台のドラマで会議で緊迫してても外でどういう報道されているかっていうのはほとんど出てこないみたいな感じで。だから客観的に外ではどう動いていたのかを見て覚えているうちに放送を初回で見るのが一番よいパターンだったと思う。
・バートレット政権ってなんか確実に後世に名を残す勢いで評価高いのな。選挙戦の描写で垣間見えるその評価の高さが新鮮だった。だって評価の高い政権で戦ってなかったもん2008年のアメリカ。
・大統領本人がノーベル経済学賞受賞のインテリでインテリ層に受けがいい政権っていうのもポイントなんだろうか。
・私、ずっと、第1シーズンからたまに出てくる「ミート・ザ・プレス」って番組名(きっと実在番組名)を「なんで肉をプレスする番組がそれだけ重要なんだろうか?」って思ってて、それが「Meat the Press」ではなく「Meet the Press」すなわち「報道関係者に会え!」って意味、フジの「報道2001」みたいな番組だと気付くのに7年くらいかかった。
・ググった。カタカナでググって余裕で出てくるくらいの名物番組だった。『1947年11月6日の放送開始以来続く長寿番組であり、「ギネスブック」にも「現存する最長寿の番組」として登録されている。』ってwikipediaに書いてあった。
・今年上半期(と一週間)に見た聞いた心のベストスリー音楽(歌声入り)を順不同であげます。
・A.K.I.PRODUCTIONS「DO MY BEST」
DO MY BEST

DO MY BEST

興味持ったきっかけのA.K.I.の文章載ってる本
季刊 TRASH-UP!! vol.2(DVD付)

季刊 TRASH-UP!! vol.2(DVD付)

自己解題みたいなんもあるでよ。
http://loveshop-record.com/readymade/essay/aki_index.html
このアルバム、何がすごいってこんな調子の文章がブックレットにバーって載っててしかも読み応えがありすぎて、音源だけで済ますのではなくCDで手にする意味ってものをものすごく考えさせられた。だってCD一周目きちんときいてブックレット読みながら二周目いったら終わらなくて三周目の後半くらいまでかかったんだよ全部読むのにもうあれ本!独立した本!「歌」「声」という素材をどう扱うか、そしてその意味も現物も解体し再構築し今はこうやって表現するのがベストなんじゃないかと必死に真摯に答えを提出した一つの結論。だからあえて「歌声入り」として扱う。速過ぎたわけではなく今必然で産まれたもの。だから「速過ぎた」なんて言って逃げないで今評価しないといけないもの。とにかく手書きの手紙書きたいブームが巻き起こった。「ガキさんへの手紙'08」以上にその他の楽曲(といっていいんだろうか)に心鷲掴みにされた。とくに「うさぎ!」は私個人としての小沢健二への決別を決定的なものにした。小沢健二が児童が誰も読まないだろう(その言葉は児童に届かないだろうという意味でだ)児童文学でダラダラ書いてることをA.K.I.はたった三つのキーワードで全部表現しきった。しかもそれは児童にも伝わるだろうA.K.I.本人がもつポップさでもってストレートに届くだろう。ジョン・ケージっていうのは本人も言及してるけど、私も聴いててよぎったんだけどさ、A.K.I.って結局何やってもポップになっちゃう本人の強い個性があって、それで小難しくなりすぎないのがうらやましいところだな。本人が素直な人だからどれだけこねくりまわしても結局素直に聴けちゃう。だってマンUのユニフォーム着てるからマンUサポなのかな、と思ってたら本人ブックレットで「スポーツ興味ないからガッタスはよくわかんない」みたいなこといってて、えー!?って。そのジャケ写は何?意味をふまえてないただの普段着!?って。そういうとことてもいいと思う。あと、どっかできちんと説明してるかどうかは知らないんだけど、彼の言う「安倍なつみ坂口安吾(だっけ?堕落論だっけ?まあいいやどっちでもそういうニュアンスのこと)」は「なっちはアイドルを『堕落』したために真のアイドル性を獲得し、アイドルそのものになった」ってことでいいんだよね。モー娘。の成立の経緯とかふまえて落選組であったからこそアイドルとしての強度を得たということだよね。あ、A.K.I.って都立戸山高校なんですね、町山広美乙武洋匡林望せんせいあたりが同窓なんだね。
http://loveshop-record.com/readymade/essay/sunaga_tatsuo_index.html
QJで読んだクドカン特集でのA.K.I.との同級生話がすごく好きです。でも誰もそのこと覚えてないし私もその号今もってないからあれは幻だったのだろうか…とたまに不安になる。

・「今夜はブギーバック櫻井翔Ver.
http://www.dailymotion.com/video/k5Kmq2hIOb5tsaHppF
ブギーバックを初めて聴いた時の衝撃ってみんな忘れてるんじゃなかろうか。その時の状況を忘れてるんじゃなかろうか。嵐コン(ジャニーズのコンサートだからどっかのドームとかなんでしょこれ)というアウェイ、ほとんどがこの曲がどういう曲どういうものどういう文化からきているものだか知らない、そういう状況でのこのパフォーマンス。予定調和な中でやられるブギバなんか何の魅力もないよ。オリジナル(nice vocal,smooth rapともに)以外でこれほどのインパクトがあったのは小山田圭吾Ver.くらい。小沢健二の「Eclectic」でのセルフカバーですら超えられなかった。それくらいブギーバックってどういうものだったかを思い出させてくれる名パフォーマンス。櫻井翔の氏素性の良さがオザケンパートに、後ろに控える嵐メンの様子がスチャパートにそれぞれよく活かされてると思います。大好き。サクラップオザケンの歌唱力ってキーの違いはともかく声質も含めて意外と似たり寄ったりなんじゃないかという気付きもあった。ああいう格好含めオリジナルを彷彿とさせて、ド真ん中アイドルがド真ん中でこれをやるという状況を考えた上で評価してほしい。これはもっと評価すべきだし自分のいる立ち位置と楽曲との距離を鑑みてどう表現するかということの落とし込み方がA.K.I.がいう「」なしのヒップホップとして成立したものだと私は思う*2。この動画でのルカー!のところからの一連の流れであがらない奴とはパーティー組めないね!あ、あと、これは曲編集がうまいことやられてるなと思ったのでフィギュアスケートの曲編集担当さんはこういうことをやってほしいです。私は別に違う曲をつなぐのが嫌なんじゃなくてその曲の切ったり貼ったりつないだりのセンスのひどさが嫌で問題にしてるの。
・某イベントでの友人夫妻のパフォーマンス
上記2つと関連し合ったものでありとてもすごいことになっているのだが如何せん地下で流通しているのでお見せするすることもお聞かせすることもできなくて残念だなー(棒
小沢健二への美しい誤解に基づいた私の18年間と別れはまたの機会に。

*1:ここ数年毎週日曜9時からみてて、あれ?もしかして、できる子?と思った時は一度だけあったがよくよく見たらコンマスが多分指揮者の連れてきたゲストコンマスだったことはあった

*2:もしかしたらその「ヒップホップ」じゃないヒップホップにあの大輔スワンレイクも入るのかも知れない