本当のこと知りたいだけなのに

marginalism2010-08-30

・夏休みがもう終わりにさしかかってるというのに元気にはしゃぐお子さんらや若者さんらや酷暑やら寝坊やらに削られヘロヘロになって新横のリンクに着いたらまず目に入ったのがシーサーだったので、そこにいた係の男性に「これしーちゃんの作ったシーサーすか?」「写真撮っていいすか?」とフランクすぎる口調でたずねたのに「いいですよ、どうぞどうぞ」とすごく爽やかにいい感じの笑顔で対応されて、あれ何だっけあのおじさん知ってるような、としばらく考え、3階席についた後で気付いた。あれしーパパじゃねえか!トリノ五輪金メダリストの父親にナメた口きく来月で34歳です。
・そんな私のフレンズ・オン・アイス2010の幕開けでした。
・すっかりフィギュアスケート観戦時グッズがなんだか忘れてしまい、クッションを忘れたショックをひきずりながら乗り換えの渋谷駅構内のLunchで思わず購入した腹巻き大活躍。
・豆乳ソフトクリーム買って食べたこんな味だったけな。
・豆乳ソフトクリーム買って食べたの初めてだったよ、豆乳ばかり飲んでるから忘れてたよ。
・渋谷駅ダンジョンは結構好きだがトラップにひっかかりりやすいので気をつけている(ひっかかるとたいてい遅刻)。だがベルギーワッフル注意コーナーで豆乳ソフトクリームというフェイントにはさすがに抗えなかった。
・しっかしWIRE行く奴とFOI行く奴が丸分かりの新横浜駅だったな(いったの土曜日の昼下がりと夜)。
WIRE行きそうなシャレオツ友人知人いないかな、と思って見渡してみたけど、30オーバーの身体に堪えるのか皆さん違う現場に分散してるようでした。
・シェイ=リン2部のビヨンセさんでスタンダップ!ダンスをするのは俺!と真城めぐみグルーヴで踊り狂い何かを思い出し、この後WIRE!俺もWIRE参戦!!!と思ったが身体が持たなかった。
横浜アリーナが遠いというより、私テクノ興味ないどころかむしろ頭が痛くなるから私とテクノの遠さの話。
・でも、「音楽に合わせて踊る」って楽しいってことだとものすごく久々に思い出しました。
・3階席ぼっちダンシング余裕でした。踊る阿呆に見る阿呆、ってやつだ。踊らにゃ損だわほんと。
・私の踊り方がどうも昔から何かがおかしいと一緒に遊んでた人から指摘をよくされるのだが、真城めぐみグルーヴだと自分では思ってるのだが違うかもしれません、とりあえずドアノックダンスはやってません!
・うっかり手の動きがそうなりそうになったのは否定しない。
・同世代のクーリックやボーンの活躍を見るにつけ、俺ちゃんもまだ現役余裕じゃね!?まだステージにマイク置かなくていいんじゃね!?と勇気をもらいました。
・20代のシャバ僧に負けてらんねえ。
・カート、クーリックときたら次はカーチャだな。カーチャ&有香コラボ希望。
・私はI got rhythmが好きすぎる。去年はこれで泣き、今年はベースラインを聴いてのりまくった。
・「憧れ」の視線や、やりとりにとても涙腺が弱い。
・タニス&ベンや美姫ちゃん見ててボロ泣いたのだが、これは私がそのスケーター達のストーリーを知ってて、タニスたちとほんとにお別れなのかな、なんでLAワールドはこの組が金じゃなかったんだ!私の中での優勝はあなた達だよ!とか、美姫ちゃんはほんっっっっとずっっっっっっっとこのショー出たかっただろうな、やっと出れてよかったな、とか、そういう情報あるから泣いたのか、純粋にそのスケートで泣いたのかわからなくてもうめちゃくちゃどうしようか考えてる。
・とはいえ女王プロで出てきた美姫ちゃんは他の3人、よりにもよって荒川静香佐藤有香、シェイ=リン・ボーンと一緒に滑ってもスケーティングが見劣りしなかったので驚いた。彼女の滑りを生でみるのはバンクーバー五輪以来だけどあの時と全く違う。
・美姫ちゃんのプログラムを見てたらシェヘラザードを初めて見た時の気持ち、特にあのステップとこのステップがオーバーラップして泣けちゃった。その二つの音楽とか作りが似てるんじゃなくて、気持ちの問題だと思うんだけど、あれ競技プロなのかな(土曜日夜のプロです)。
・有香さんの「月の光」は見てたら途中から白鍵黒鍵が脳内に出てきまして、スケートで演奏してる感が出てきまして、そしたらちょっと楽譜的に次にくるだろうところ(そして自分が実際に演奏してて好きだったところ)が編集でカットされて混乱してしまいまして、その内に滑ってる有香さんの前に白鍵黒鍵が浮かんできまして、その動きと有香さんの動きが重なりまして、情報量の多さに拍手もスタオベもできなくてただ打ちのめされて座り込んでました。まだ処理できてないんで簡単に言葉にしちゃいけないんだと思います。
・小塚くんのプロはSPでよかったと思いました。ショーとしての完成度を求めるなら次へのつなぎが一番スムーズにいけるのはSPソウル・マンだったと思います。
・いやだってブルース・ブラザースからヘアスプレーの方がリストのピアノ協奏曲からヘアスプレーより絶対いいだろ。
・フリーのリストはもちろん見たいけど、それは何ヵ月か我慢すれば見られるから。フィギュアファンであることよりトータルパッケージとして一つのショーの完成度が気になった自分がいた。
・私、元のブルース・ブラザースはよく知らないんですけど、トニー&ジローラモのコスプレとか、ちょうど前日に見た「うぬぼれ刑事」における西田敏行長瀬智也ブルース・ブラザースオマージュコスプレダンスとか異様に好きなんですよ。
・サタデーナイトライブ→サタデーナイトフィーバー!ブルース・ブラザースジョン・トラボルタ!と一人でテンションあがった。
・二部もうたぶん有香さんのあとからよく覚えてない。ただ一緒に楽しんでた。
・記憶するよりただ楽しめと俺の脳髄が言うんだ…
・他のアイスショーと違って、フレンズはコンセプトがはっきりしてて、誰かが出て滑って誰かが出て滑って、の単なる繰り返しじゃなくて、ぼやけずにきちんと構成にヤマがあって、一つの終着点に向かってショーが動くのが好きだ。でもそれは他の興行だとごく当たり前のことなのに日本のフィギュアスケート界では明確なプロデューサーがいないショーが多いからか珍しいことが悔しい(私、モリコロはまだ見にいったことないのでそこはよくわからないけど)。
アイスショーの構成の拙さは他のジャンルのものを見ると痛感するし、これはこれでこういう世界だからいいか、と割り切れる人間ではなかった、私は。
・試合は順位という結果を目指す過程でおのずとドラマがあって終着点もあるから流れは勝手に生まれて観やすいしわかりやすいんだけど、ショーという勝手に流れやうねりが出ないものでもそのうねりを自分達で考え抜いてあえて創り出さなきゃならないと思うし、そういう点でアイスショー全般の完成度や意識は低いと言わざるを得ない。そんな中でこのシーンを成熟させていくのを荒川さん一人に任せる状態がお粗末だと思ってる。
アイスショー自体にはものすごく可能性を感じるんだ、何か他のダンスでも演劇でも観に行ったあとにフィギュアスケートの滑る動き観るとものすごくはっとするんだ。こんなに滑らかに動けるのなんて奇跡だと。私はこの動きを観るのが大好きなんだと。だからこそ痛感する意識の低さに腹を立て悲しくなり勝手に泣いて勝手に諦めたくなくて悔しくなる。
・誰か一人なり何人なりでもいいけど、目当ての人を観たいから足を運ぶんじゃなくて、ショー自体に魅力があるから足を運ぶんだ、とならなければ不健全な世界のまま何も変わらずバブルが弾けて終って消える。
・あと私いつも思うのは試合じゃなくてショーでサブロクリンクは必要なのかな、ということ。あの広さを持て余してること多いなあと、もったいないなあと、貧乏性なので思う。フレンズはかなり工夫してるけど、それでもあのサイズをうまく使いこなせてないんだよね。小さ過ぎたり大き過ぎたりしちゃう。
・それをどうにかするための対案とか腹案?ないよ。私は舞台の専門家じゃないから。専門家じゃないから言えることを言いたい。そういう場所ですここは。
・もっと小さいサイズのリンクでみせることができれば、もっと色んな場所でフィギュアスケートが見られて、この競技というかこの存在の魅力が伝わりやすくなるのに、と歯がゆくなるんです。
・ピアノやバレエみたいなお稽古ごとに名古屋以外でもなれるポテンシャルはあるのに、リンクがないから習えない地方人はいっぱいいるので、絶対いるので、もうちょっとコンパクトになって、場所をとらないものになったら(バレエ程度の舞台でいけるなら)もっと参入障壁が低くなって習い事として広がるはずなのにって、これはほんと近くにフィギュアスケート習える環境ないからかわりにピアノ教室につっこまれた人間としてずっと思い続けてる。
・実際ハーフサイズでも充分大きいよ。15×30mって。20×30くらいあったら余裕でショーって成立するんじゃないの?
・スポーツとしてのフィギュアスケートの限界はなんとなく見え始めてきた今、芸術としての可能性があまりにも掘り起こされていないので、そちら側へのシフトも強化しないと生き残れない、と感じてます。
・そうやって枠を広げることによってスポーツとしてもまた発展していくわけだから、もっと大きな視点でフィギュアスケートを見渡せる人がもっと増えたらいいなあと思った。
・別の現場にいってた友達と帰りの渋谷で合流,勝手に反省会に乱入してやろうと思ってそこの会場のクアトロいったら一階から三階までブックオフになってて初七日の渋谷HMV跡地より衝撃だった。
・20代はもはや太田渋谷系を知らないんだと。体感してないんだと。
・109系ファッションが渋谷系と呼ばれることもあるらしいので便宜的に太田渋谷系といってます。
・太田さんが今タワレコにいるって知らなかったけど、HMVの凋落に比べてタワレコの健闘を見ると納得っちゃ納得。
・太田時代の渋谷HMVの建物の前も偶然通り、やっぱりHMVっていったらここだよね、と友人としんみりする。
・友達の現場の話は当然わからないのでとりあえず下ネタばかりいって女子校メソッドでとにかく他人のおっぱいさわってました。
・極度の人見知りのため緊張すると何周かした挙げ句スチャアニバリのフリースタイルで下ネタしか言わなくなるのをツンデレの一種として認定してほしいと思ったけどそれはもはやセクハラでした。
・新横帰りの私とこれから新横行くというカワイコちゃんが奇跡の邂逅。
WIREって若い子がいけるきちんと新陳代謝してるイベントなんだとオーガナイザー卓球を尊敬した。
・一方、若い子がてんでいない小沢健二の現場も、もし今度あったら行こうね、と、そこに行き着くまでのうさんくささにノックアウトされこの前のツアーはチケット手配する気もなかったおじちゃんおばちゃん約束。
野宮真貴50歳…そらもう私らも歳をとるわけだわと。
・そんな私の新横浜-渋谷間フレンズ物語-サマージャム'2010-でした。所々オールドスクーラーの懐メロにのせてお送りしました。