少年

このツイート見た時に「おおおおおお!」と。

あっ、僕も観てました(笑)羽生くんね♪楽しみですね彼。 前もそれ言われた事あるんですけど、どうかなあ(笑)

http://twitter.com/#!/kjuichi/status/132827016264302592

これ、多分十市さんのファンの人が、フィギュアの放送見て羽生結弦小林十市に通じるものがある、みたいなことを呟いてたことに対するリプライなんですけど、私、去年の12月の『M』を見た時に舞台上にいる当時41歳の小林十市さんが当時15,6歳というかその10日前くらいに16歳の誕生日迎えたばかりの羽生結弦さんにそっくりの雰囲気で、でも羽生結弦はこれからどんどん成長していって何年かしたらどうせこの雰囲気は消えていくじゃないか、なのに41歳でこの雰囲気を保っているってどういうことか!って驚いたんです。だって、かつてこういう雰囲気だった男の子っていうのは大勢見てきていて、そういう男の子だった人達がその雰囲気をもはや纏っていないことも嫌になるくらい知っているから。そして、今年の羽生くんは、彼の人生で一生忘れることは出来ない大きな大きなものを背負ってしまったので、私が思っていた以上、というか誰も想像できなかったスピードで雰囲気が急激に男らしくなっていって、中性的というより性が未分化なまんまの少年の雰囲気の十市さんとはやっぱり違う方向へ成長していってしまってる。
きっとね、十市さんが仙台出身で仙台のバレエ教室で練習している時に被災して避難所生活を送ったり沢山のお別れをしなきゃいけない境遇になっていたとしても、ああいう風には変わらないと思うんです。あの少年時代の中でも一瞬しかないはずの雰囲気を多分この人は一生保てて、それはバケモノなんだと思うんです。妻子持ちにも関わらず漂わせている端正な少年の清潔感と異常さは男のエロスムンムンのベジャールバレエ団の中だと特に浮き立っていたと思います。そしてベジャールが彼に求めていたものやその魅力も一瞬にしてわかりました。
これ『ショタ』って下世話な言葉にするとこぼれ落ちる透明感なんですよ。『ショタ』じゃないんです、わかります?『M』初演の際に玉三郎さんに所作を習ったとかどこかで読んだ記憶があるんですけど、妖艶とかそういうのと無縁なのに確かにエロスはあるんです。玉三郎の色気とまた違う色気。あの時点(去年12月時点)でのゆづには玉三郎様的な色気と十市さん的な色気が混在してたんだけど、今はもう全くの別物になってる。戦う男の気迫に身体がついていってないだけで、きっと身体がその気迫に追いつく日も近いのだろう、もうあの地点には決して戻れないのです。それはもう『M』を見て十市さんゆづみたい!って思っていた時から既に覚悟ができていたことなのでそれでいいのです。ただ、その時が思っていた以上に早く来てしまったことの理由が理由だけに無邪気にそれを楽しんでいいのかと時々立ち止まったりする。けど、私は戦う人を見るのがとても好きなので、わくわくする気持ちを止められないので、彼の気迫や、上にいる三人が少しでも気を抜いたら一気に牙を剥いて食いちぎってやるという心意気をとても高く買っているし、面白いもんみせてくれや!と煽りたくすらなってきている。ここまで勝利を渇望している人、勝利に飢えている人、急速に成長し続けている人を見る機会はなかなかないから血が騒ぐし、猛スピードでどんどん変貌して行くさまを現在進行形で目に焼き付けていきたいし、この華奢な火の玉小僧の背負っているものを上にいるとされている3人がどう受けて立つのかとかね、相当な覚悟いりますよ、あの子と対峙するの。それ見逃せないでしょう、悠長なこと言ってられないしやってられないでしょう、そのぶつかり合いが楽しみで楽しみでしょうがなくて、ぬるい仲良しサークル見ててもあんまり楽しくないからね、お前どうやってぶつかっていくのよ?と個人個人の戦い方をきっちり見届けたくてしょうがなくて今年の日本男子マジアツいわ楽しいわ。羽生結弦本人が自分の気持ちの強さに食われる可能性も含めて、誰が食われる?誰が生き残る?って毎日考えてそわそわしてる。

この記事読んだらゆづるさんの夢が壮大過ぎて更にたまらんよ!今の気迫で突っ走ったらクワド6種マジで跳びそうな勢いだよなあ。今季のSPのスクリャービンの荘厳な魂が震えるレクイエムのようなエチュードもFSの俺様ロミオ様っぷりも大好きです。

“My goals for the future are to land all quad jumps in competition. I would like to learn even the quad Axel. Another goal is to win the next two Olympics, or at least win medals like my first idol Evgeni Plushenko, whose jumps are perfect and who is very consistent. My other idol is Johnny Weir because his flow and transitions are so beautiful.”

http://www.ifsmagazine.com/articles/11500-yuzuru-hanyu

スクリャービン自作自演みっけた。この人それほど手が大きくないらしいんだけどよくこれ弾いたな。楽譜見てると左手の跳躍すごい、スクリャービン自作自演聴いたらあの細い身体でもがいてもがいてもがき苦しんだ果てにその身体の分量を乗り越えてみせたいものをみせてる今の羽生結弦に思った以上にジャストな感じだった。
http://www.youtube.com/watch?v=VK2uTtuI84w

おまけ。学生時代からのライバル・ラフマニノフの弾くスクリャービンエチュードOp.8 No.12
http://www.youtube.com/watch?v=GENhon_xNgo

スクリャービン自作自演の焦燥感に比べて悠然と弾いていて余裕綽々なのが小憎らしい、同世代のライバルの曲をこうやって弾いちゃうのもラフマニノフらしくて苦笑した。手の大きさってピアノ弾きにとっては重要なファクターだから当然様々な所で影響出てきますね、もちろん人格にも。ここまで高いレベルだと個人個人の持ち味の違いって面白いですよね。