ルサンチマン新世界

立て続けに以下の2冊読んで思ったこと。

氷上の光と影 知られざるフィギュアスケート

氷上の光と影 知られざるフィギュアスケート

ペンと剣 (ちくま学芸文庫)

ペンと剣 (ちくま学芸文庫)

北米(アメリカ)の「ヒーロー信仰」が常々理解不能だったのだけど、どうやら彼等が強烈に英雄を求めるのは彼等の歴史による宿命的な『奴隷根性』からきているのかもしれない、と思った。ヨーロッパで迫害されて新世界に渡った人々が頂点に立つ社会のシステムになっているのだから、実はその社会を牛耳っているWASPと呼ばれる人たちの中にも被害者意識が深い所に刻印されていて、だからこそあそこまで自分たちが実は加害者になっている出来事にも無頓着であるのかな、と。そして、あの国にはマジョリティが実は存在しないんじゃないかと思った。真のマジョリティってやっぱり貴族なのかな、とか、マジョリティやマイノリティというのは本当に共同幻想でしかないのだな、とか、構成人員の量じゃなくて質によるものなのだな、とか。ぼんやり考えた。そしてホリエモンという人とグローバルスタンダードとかいう考え方の親和性のありかについてなんかわかったような気もした。マジョリティが空白の国のことを首都のど真ん中にシンボルを抱いている文化で育った私にはよくわからない部分があるのは仕方ないのだと思う。日本も成り立ちが奇妙な国だけど、アメリカも成り立ちがまず奇妙な国なんだなと。
私が何か読んで思ったことを書いてると全く本の内容に触れてないことも多いな。ネタバレ以前の問題で。