言葉に託した思いは伝わる

一つ前のエントリでスケート連盟の強化選手探しにいって坂頂組が二人とも『坂頂 みなみ』になってたんで直してあげなさいよ兄ちゃんの名前入れてやんなさいよ、みたいなこと書いたんだけど、さっき見に行ったら訂正入ってた。きちんとカップルになっとった。
ココ→http://www.skatingjapan.or.jp/jsf06-07/figure/kyoka-figure.html

私が指摘したのを見かけたのかそれともたまたま気づいたのかとかはよくわからないですけど、こういうの嬉しい。
なんだかんだ書けば伝わる、と信じることができるから嬉しい。

調子に乗って小学生の時に自殺できずにここまで生きてきた三十路のおばはんがえらそうに言いたいこと言いますよと。
おばはんも小学生の頃から中学高校と、そらまあ大層いじめられました。女子の女子による女子を対象のイジメが主だっていたので基本的には証拠の残らない言葉の暴力やそれに準ずるものです。証拠の残るようなものは男子を巻き込んで黒板消しで頭はたかれたり、顔にクレヨンで落書きされたり、倉庫に閉じ込められたりなどなどはあったけど、そんなのは本当にパーセンテージでいうと瑣末なもので、ほとんどは記録できないようなイジメでしたよ。
で、おばはんこと私はどうやって生きてきたかというと、とにかく本を読んでました。本の世界に逃げ込んでいました。現実がつらかったから、ずっとずっと本から活字から目を離さずにいました。
本の中に広がってる世界に入り込む術を見つけると息が吸えます。息が吸えると生きる力もついてきます。息の吸い方の次は世界の見え方歩き方も色々あるんだと教えてもらえます。生きる力がレベルアップします。泣きたい時は本を開いて泣いてると、それほど不自然な涙には見えません。私は本を読むこと手にすることで生かされてきました。
つらい時悲しい時はすぐ本を開いてつらさや悲しさを共有してもらって、楽しいことは本の中にある、そんな生活をずっと送っていたから、だからイジメにあっている子や何らかの理由でつらい子はとにかく本を読めばいいのに、と思います。というか「本を読む」という選択肢もあって、そこに広がる可能性に私は今でも夢を託しています。本を読むという行為は孤独な行為です。孤独を味方につけることができる人は強い人です。孤独は若いうちに味方にしておいた方がいいです。孤独とうまく付き合える人はかっこいいし強いからです。
刺し違える覚悟で自殺するしか手段が思い浮かばない若い人たちのことは、私にはよくわかるつもりです。ただ、私はまだ読みたい本と、本の中に描かれている行ってみたい場所があったので、ちょっとだけそれにすがって息をしてるうちにたまたま大人になれました。本に描かれている場所に行ったり定住したりできるようになりました。
今周囲に信頼できる大人がいない若い人たちに私の気持ちを伝える手段は今はここに書くくらいしかないので、ほとんど伝わってほしい人たちには伝わらないかもしれませんけど、学校と家しか自分の世界がなかった時が私は一番つらかった。だから、今つらい若い人も、なんとか息をして大人になるまでたどり着いてほしいです。大人になったら世界はとても楽です。それなりの苦労はあるけど、学校と家しか自分の世界がなかった頃に比べると、とてもとても楽しいです。
今の私はあまり本を読みません。そんなにたくさん読まなくても平気になりました。本の読み方、本との接し方も変わってきました。
今の私の夢は、あの時、私がなんとかすがりついてお世話になった何冊もの本の末席に自分が作った本も並ばせたい、ということです。今の私は主にその夢にすがって息をしています。だから、今つらい人も私との我慢比べに付き合ってやるか、くらいの気持ちで息をし続けていてくれると、私はとても嬉しい。あなたはそれだけでも生きている価値がある。絶対いつかは夢を実現させるので、それまでなんとか付き合ってほしいです。

私がお世話になった本の一部だけ紹介しておきます。


おぼれる人生相談

おぼれる人生相談

これは最近出た本だけど、アフォリストとしての坂口安吾の側面がよくまとまっていたので、入門編にちょうどいいと思います。

なぜ生きるんだ。-自分を生きる言葉

なぜ生きるんだ。-自分を生きる言葉