田舎で踏ん張るということ

私にはとてもできなかったことなので、一旦故郷を離れた上で自分の生まれ育った土地に根付いてその土地のために力を使おうとしている人はかっこいいなあと思う。
一旦故郷を捨てないと、故郷の本当の姿は見えないし、その姿を見てショックを受けることがほとんどだろうし、それでも戻って故郷でやっていこうとする人はすごいと思う。
そんな人たちのことをちょっと書きます。

友近聡朗に焦点をあてたノンフィクション、「ズーパー」を読んだ。

ズーパー―友近聡朗の百年構想

ズーパー―友近聡朗の百年構想

私が知っている彼は「南宇和の友近」と少しだけの「早稲田の友近」とほんの少しだけの「愛媛FCのズーパー」で、その間の20代のほとんどをこの人がどうやって過ごしていたか知らなかった。私のサカヲタ歴はJリーグ開幕前後の高校サッカーからなので、私とサッカーを繋ぐ最重要人物が身内を除くと「南宇和の友近」と「四中工の小倉」なんですが、「四中工の小倉」は幸せな現役人生とはとても言えないけど、それでもずっとプロであったから、ちょっと探せば今どうしているかはわかっていた。でも、「南宇和の友近」はいったいどうしているんだろう?と常にどこかで思いながらもなかなか消息をつかむことはできなかった。その消息をつかめなかった時期に彼がドイツや愛媛でやっていたことを知り、時々入る年号を見てその時の自分は何をしていたか重ね合わせながら読んでいて、彼の相変わらずの実直さ(高校生当時、私のつたないファンレターに綺麗な字でお返事いただきました)やドイツのスポーツを含めた文化に関してやそこにある青春に一喜一憂してそして時には泣いた。具体的に言うと、私はJ2にいたりJ1にあがったり残留したりまたJ2に降格したり低迷したりJ1に昇格できそうだったりするチームのサポーターだから、ブンデスリーガの小さなクラブがレバークーゼンに勝って1部残留を決めた時の描写、そして愛媛FCホンダFCを破ってJ2昇格を決めた時の描写、その二つではボロボロ泣いた。どっちのチームがどうこうじゃなくその空気を思い出して泣いた。私はそこが最大のツボだったのだけど、他の人が読むとまた違うツボがある、そういう本だった。
サッカーが好きな人だけじゃなく、別にサッカーに興味がない人でも入り込めるようなわかりやすい文章と本の作りも相まって、コメントを寄せてくれている(本文中にも少しだけいい先輩として触れられている)岡ちゃんじゃないけど一気に読んだ。一気に読めた。どんなクラブチームにも歴史があるんだし、どんなリーグにも歴史があって、その黎明期に立ち会えている私達は幸せなんだと思う。
そして、私は、この本の続編を読みたいと思う。
友近聡朗という人が7月の参院選で愛媛選挙区で当選して、国会で右往左往しながらやっぱり愚直に動き回っている姿を見たい。そしてその奮闘をまとめた本も読みたい。
彼はきっと愛媛FCに対する気持ちと同じように愛媛という土地や日本という国に対してだって動くのだろうから、愛媛選挙区の人たちには彼を参議院に送りだしてくれるように私も頭を下げてお願いしたい。
友近聡朗公式サイト
http://tomochika.jp/pc/index.html
ブログ
http://blog.livedoor.jp/super11efc/

そしてもう一人は特に有名人の話じゃなく私の友達がやろうとしていることを紹介。
福島の郡山でカフェを開こうとして頑張っている友達のブログです。
http://namonaicafe.365blog.jp/
私は東京にいるからカフェの存在はごく当たり前になったけど、ちょっと田舎にいくと、やっぱりカフェは難しいのかなあと思う。でも、友達はそれをやろうとしている。人間高すぎず低すぎず地面にべったり足をつけて歩くことが重要だなあと思うから、彼女の挑戦を後押ししたいなあと思った。この一歩を踏み出すまでの紆余曲折は私が語れることじゃないけど、今私は煮え切らない状態で毎日をやり過ごしているから、愛媛や福島で頑張っている人たちを紹介することで私にも勇気やパワーをもらおうとしています。
みんな本当に何もないところからやってるんだなって、だから私もやれるはずだって。

あとまあ福島の郡山なので、本田武史さん、実家に帰った時にでもよってあげてください。NHK杯ついでとかでも。