マイルストーン

ピロー・トーク

「枕があわない!」と捨ててから数年、タオルを折り畳んでごまかしていたのだが、ここ半年くらい寝違えがひどく、きちんとした枕が欲しくて、寝具!寝具!寝具!と、上野から御徒町までアメ横通り抜けて買いに行く前の話。「M」観に行ってチケット出したら2…

疾風怒濤の一週間

臨月なのに何にも用意してなかった弟夫婦のもとに母親が来襲。ついでに「温泉いきたい」と騒ぎ出したため、そのお守り役をおおせつかり、金出す団塊親・その財布にたかる貧乏団塊ジュニアという図式が本当に存在していることを実感しながら豪遊してきたのが1…

これからの「セックス」の話をしよう

11月のある日、とある西友横を歩いていたら入口を通りかけたところで「セ ッ ク ス し て く だ さ い ! 」と、本当にこれくらいのテンポで叫ぶ女の人の声が聞こえて何?え、何!?と周囲を見渡したら中国の農村にいそうな女子が大家族の次男あたりにいそう…

ウナイコとしての実存

大江健三郎「水死」を、ノーベル化学賞日本人受賞の報道の数時間前に読み終えて泣きながら寝ていた。水死 (100周年書き下ろし)作者: 大江健三郎出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/12/15メディア: ハードカバー購入: 3人 クリック: 79回この商品を含むブロ…

膝に宿る鶴

7/24のソワレで森山開次の『翼 TSUBASA』を見てから苦しくて泣きたくて悶えて一週間が経ちました。森山開次公式サイト http://www.kaijimoriyama.com/ 森山開次ソロダンスツアー2010『翼 TSUBASA』特設サイト http://kaiji-tsubasa.kaijimoriyama.com/その場…

トータルフットボール・サーガ

あれから10日経ってもワールドカップの決勝戦の衝撃から立ち直れないどころか落ち込む一方で、鬱の扉が開きかけて歯軋りで奥歯が剥がれた。南アフリカの地での決勝戦のカードが決まった時、どっちが勝ってもアンチ・フットボールに楯突いた俺たち奇跡の大勝…

わかりにくい「明快」、わかりやすい「難解」

この間、フィギュアスケートからバレエに転向して最も成功したダンサーことアナニアシヴィリの『ロメオとジュリエット』(ラヴロフスキー版)テレビで見た数日後にヴッパタール舞踏団(もちろんピナ・バウシュ振付)の『私と踊って』を観に行ったんです。シ…

追悼公演にいくつもりじゃなかった

チケットをとった時はそんなことになるなんて思ってもなかった。癌だったとしてもそんなまさか早く亡くなるとは思ってもなかった。そんな『ムサシ ロンドン・NYバージョン』ですが、19日くらいに見に行ってました。そっから風邪引いて寝込んでた。 井上ひさ…

I got my sounds again.

わたしは三つの言葉で書く その言葉はなにを語るのか わたしは何を表現しようというのか 一つの楽譜である ピアノなどの楽器ならそれは演奏できるかもしれない わたしはいつもこの楽譜を聴いている だがわたしには演奏できない だから詩やエッセイを書く そ…

喪明けの証明

こちらのスペースをお借りして少々コラムというかエッセイというかそういうものを書かせていただきました。季刊TRASH-UP!! vol.3(DVD付)作者: 屑山屑男出版社/メーカー: TRASH-UP!!発売日: 2009/06/06メディア: 雑誌購入: 3人 クリック: 28回この商品を含む…

狂気の標

今CNN見てたらシモン・ボリバル・ユース・オーケストラ・オブ・ベネズエラがロンドン公演してる映像流れてて、ついこの前日本でやってたのと同じノリでそれがなんだか嬉しかった。BS-hiかな、地上波の芸術劇場でやってる他にこのオーケストラの母体のエル・…

何も言えねえ

2/9の月曜日にギエムのボレロ見に行ったんですけど、低温火傷みたいにまだジワジワきてるどころかその感覚が強くなってすげえです。 夢見心地、というのとは逆で、どんどん覚醒させられていく感じですげえです。 ゆうぽうとホールからの帰り道、体に植え付け…

戦い方の見極め

サイバラ先生が「最下位には最下位なりの戦い方がある」と前にインタビューでこたえてたのを思い出して、最下位じゃない人間が最下位の戦い方をしてもいけなかったなあ、と、過去の行動を振り返ってみた。私は最下位じゃないのに最下位だと思い込んでいたか…

読む我、見る我

ETV特集で、オルハン・パムクに密着していて、彼と大江健三郎の対談の中で「『我思う故に我あり(コギト・エルゴ・スムを使ってたかどうかは聞き取れなかった)』と言いますが、私の場合は「我見る故に我あり』です」と語っていて、深い所で共感した。大江健…

雨の墓標

あの日の雨は冷たくて、何時間も並んで沢山の人がお別れを信じられないままその場に立っていて、こんな天気だと、うっかりそのことを思い出して、無性に聴きたくなった曲を探したらYouTubeに上がっていました。これ、多分、赤坂ブリッツのライヴで、私、この…

孤独の大地

私のことを信頼してくれる女の子の日記を読んでつらつら思ったことをその子の日記にコメントしてきたのだけども、自分のところにも置いておきたいような気がするので、こっちにも一部修正・加筆しつつのっけます。・・・ エドワード・W・サイードと千原ジュ…

14年前の晩秋によせて

読売文学賞の人(1) 小説賞「犬身(けんしん)」 松浦理英子さん(http://www.yomiuri.co.jp/book/news/20080204bk03.htm)より 「(前略)私は魂を揺さぶり、魂を侵食する濃密な人間関係が書きたい。デビューのころから、この気持ちは変わりません」 「事象…

感動した

鶴見済ブログで小沢健二「うさぎ!」に言及エントリあがった。 『うさぎ!』で扱われている問題は人間社会全般に及んでいて、自分としても意見が異なる部分はある。が、本気でこの仕組みをなんとかしようと思っているであろう小沢健二に反対であるはずがない…

文学のパーティールームから遠く離れた書斎にて

前々から気になっていた水村美苗の小説をフラっと入った街の本屋で売っていたので買いました。私小説 from left to right (新潮文庫)作者: 水村美苗出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1998/09メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 70回この商品を含むブログ (62…

英語力が足りなかったことを悔やむ

東京ワールドのエキシビションの日、東京観光していたイドラ・ヘーゲルと彼女のコーチにたまたま後楽園のラクーアのあたりで出くわして、あいらぶまらげーにゃしか言えなかったにも関わらずサインもらったり一緒に写真を撮ってもらった(その写真、横にちょ…

他人がどうあれ

自分の居心地の良さを求めるために闘うというのは大事なのだとやっぱり思いました。 他人から「変人」扱いされようとも、一般的な人々が楽しいものと私個人が楽しいものが違うのは経験からわかりきっているはずのことでした。 例えば、高校時代、社会科でど…

読むには遅過ぎた

今、大江を読んでいて、私の相手をしてくれる(してくれた)男友達がたいてい大江読みであった理由がなんとなくわからないでもないような気はしてきたのですけど、彼等の中の何人かは私が高校時代に初めて松浦理英子を読んだ時のような衝撃、そして回心体験…

撤退の勇気

ここのところだましだまし仕事をしていたのですけど、どうやら本格的にダウンしそうな勢いなので、数日ほどお休みいただくことにしました。 季節の変わり目で弱っている所に精神的に落ち込む要因が重なって、しんどくても大丈夫だとごまかして行くと後々大怪…

「おつかれさま」にはまだはやい

私がサッカーというスポーツを知ったのは『キャプテン翼』がきっかけです。 私がサッカーというスポーツには何か特別な魅力があるのか?と思ったのは弟がきっかけです。 私の弟は3月生まれの末っ子だからか、小さい頃は人見知りと引っ込み思案が激しくて私の…

自分が何者であるかの自覚と覚悟

私が三浦綾子の小説にいまいち乗り切れない理由は、彼女が「文学者」である前に「キリスト者」であるからなんだよなと、彼女は「文学かキリスト教かどちらか一つ選べ」と訊ねたら迷わずキリスト教を選ぶ人間であるから、なんか私は共感できなくてしっくりこ…

チャイコン初見でひきずられたものいろいろ

アナリーゼまではいけないだろうから感想をつらつらと書きます。 チャイコン、ギリギリに削っていたものを2分50秒でおさめるために更に切っちゃったからあんな編集になってしまったのかなあ。私はチャイコフスキーやヴァイオリンにそれほど思い入れのある人…

人間簡単には変わらん

先日、仕事中に具合が悪くなるも、私は生来の負けず嫌いなので、そういうの悟られたくなくて、隠し通してその日のノルマをこなしたり、そんな感じでなんとか続けてましたら思いも寄らぬ方向から気遣われまして、そこで初めて自分が無理してたと気付き、そう…

追っかけはあれ以来

大学時代、フリッパーズ・ギターや小沢健二よりSpiral LifeでAIRの車谷浩司に夢中で追っかけていたことが結構な黒歴史で語りにくいのは、今の彼が、あの頃の面影を残していないからで、あれだけ一人で孤独に戦っていた人が戦うのを止めてしまったのが、とて…

なつかしのメロディー

今、ソフトバンクの「AQUOSケータイ」のCMでプロコフィエフの『ロメオとジュリエット』使われてるのを見かける度にタイムリーでドキドキします。 ちょっと前に高校時代に全道大会でこの曲を私達が演奏した録音が顧問の先生の所で発掘されて、その音源いただ…

友達との距離

私は人と遊んだ帰り際に「また遊んでね」といつも言います。子供の頃から習い事や勉強で忙しく、中学に入ってからは部活が週7日朝から夜までに加え、塾通いやピアノ教室もあったので、なかなか他の人と一緒に遊ぶ時間がなくて、たまに遊んでもらえると次い…